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最近”腐”の道に進みつつある女子
マイペースに更新していきます。
さあー、キリキリUPしていこー。
まずは螺旋いきまーす。
今日はあゆくんの誕生日だしね。
ちいさなケーキでも買おうかな。
「あれ? だむおーは?」
って思われた方。すみません。
今日中にはうpするとおもうので。
あとサイトのlogも増やすつもりなので。
しばしおまちをー
つづきからどうぞー
『一緒にいたい、ただそれだけで』
日付ももう変わろうかという頃、鳴海(なるみ)歩(あゆむ)は自室で床に付こうとしていた。
耳からピアスを外し、寝巻きに着替える。欠伸をひとつ噛み殺したところで、部屋の扉が音を立てた。
「歩~、入るで~」
同居人のミズシロ火澄(ひずみ)だった。まだ起きていたのかと思いつつ、返事をする。少し赤い顔を俯かせ、火澄は歩の部屋へと足を進めた。
「どうした?」
歩はベッドに腰掛け、用件を問う。火澄は無言で歩の前まで足を動かした。
「火澄?」
何も言わずに見下ろしてくる火澄を不審に思い、歩は眉を寄せた。
火澄は歩をじっと見詰めているかと思うと、いきなり歩む腰に抱きついた。
「歩ー! 好きだー!」
そしてそんな事を絶叫する。内心動揺しつつも歩は火澄の頭を叩く。
「おい、いきなりなんだ! 抱きつくな!」
「結婚してくれ~」
「無理だから」
「子ども産んでくれ~」
「だから、無理だって」
律儀に返事をしつつも火澄の呼気からアルコールの気配を感じ取る。
未成年が、とも思ったがあえて触れないようにした。
そうこうしていると火澄は歩の服に顔を埋めて大仰に息を吐いた。
「あー、歩は抱き心地ええなあ~。ええ匂いするし」
少し、背中に悪寒を感じた。
さすがに無視するわけにもいかないので、指摘する。
「気持ち悪いこと言うな。なんだ、酔ってるのか?」
「酔ってない~。ちょっと酒飲んでハイになっただけや~」
「それを酔ってるって言うんだよ。どれだけ飲んだんだ?」
「缶ビール10本弱や~」
「多いな! 飲み過ぎだ」
予想道理酒を飲んでいた火澄は思ったより酒豪である事が判明する。
歩は前髪を掻き揚げ、溜息を吐いた。
低く呟きながら歩の腰を掴んでいる彼を見ながら、本当に時間が止まればいいのに、と思ってしまう。こんな穏やかな日がずっと続けばいいのに。探りあいの日々ではなく、愛する人と穏やかに過ぎるだけの日を送れれば、と。
「歩~」
「なんだよ」
伸ばしかけた手を反射的に引っ込める。
届いては、いけないのだ。
「このまま何もかも放り出して二人で暮らそうや~」
心を見透かされたのかと、内心動揺した。言葉を紡げないでいると、火澄は追い討ちをかけるように泣きそうな声を出す。
「俺、歩とおりたいねん」
それは心からの願いだったのだろう。回された腕は痛いくらい力がこもり、声はこちらまで泣きそうなくらい悲痛だった。
ああ。
歩は思う。
ああ、そうだな。
俺も、お前といたいよ。
いつまでも、いつまでも。
「……それは、無理だ」
しかし、それは許されない。
それこそが、歩に課せられた運命だから。
無言で、腕からは力が抜ける。
しばらく静寂な時が過ぎた。
「でもな」
歩は口を開くと、火澄の髪を撫でてそっと囁いた。
「今暫くこうやっておく事はできるぞ」
「……歩」
火澄は顔を上げると、甘えたような顔をする。
「ん? なんだ?」
「今日、一緒寝よ?」
思いがけない問いに歩は一瞬拍子抜けしたような顔をし、横を向いて気付かれない様に笑った。
「俺のベッドはシングルだから、狭いぞ?」
「ええ」
「寒くて風邪引くかもしれないぞ?」
「ええ」
火澄の顔からは、いいというまで動かんで、と言う感情が手に取るようにわかって、それ以前に離さんぞ、と言っているようで、歩は嬉しくて、切なくて、笑いがこみ上げた。
「わかった」
火澄は嬉しそうに笑うと、立ち上がって今度は体全体に抱きついてきた。
そのまま倒れこむように横になる。
「風邪ひくぞ」
「ありがとう」
布団をかけてやると、もそもそともぐりこみ目を瞑った。
歩も安心したような彼の顔を見、目を瞑る。
願わくば、残された時間がもう少し長くありますように。
もう少しだけ、もう少しだけ穏やかに日々が送れますように。
届かない星は、犠牲になり消えるであろう星は、穏やかな寝息を立てていた。
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どああああ;;
結局歩は火澄と同じ道は辿れないのです。
火澄を犠牲にするって判ってるんです。
でもどうしようもなく惹かれるんですー!!
ほんとこの二人はお似合いの癖に幸せになれなくて。
いつか同人でしあわせにしてやるからなー!
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