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最近”腐”の道に進みつつある女子
マイペースに更新していきます。
昨日テンションが高かったせいか5時に起床しました。
なのでいままでできてなかった小説更新をしようと思います。
えーっと。
タイトルでも判るように、全くの無茶振りです。ネタです。やっちゃった感満載です。
多くは語りません。
でもニールが刹那への気持ちを自覚する話だったり。
つーか惚れるの早いな;;
これが終わったら久しぶりにイラストでも描こうかと思います。
がーりーがーりしーたーいー♪
では、続きからどうぞ
君への気持ち。
まだ確信はないけど。
それでも俺は君を守るよ。
[4] 刹那は俺の嫁です。
ロックオンは物思いに沈んでいた。
隣ではがつがつと音がする程の勢いで食事をかき込む刹那の姿。
いつもなら「落ち着いて食え」とか「ちゃんと噛め」とか、何かしら小言を言うロックオンだったが、今は心中それどころではなかった。
今日のことを思い出す。
明日の友人の反応を考えると、またため息が出た。
多分、教師陣からも何かしら言われるだろう。
しかし、そんなことはどうでも良かった。
そんな事より、自分の中にあるこの気持ちは……。
すっかり冷めてしまったスープにスプーンを浸け、ロックオンは今日のことを思い返した。
* * *
昼休み。
ロックオンは友人たちと教科書を囲みながら弁当をつついていた。
次の時間の小テストの話題を話していたとき、不意に窓の下が騒がしくなってきた。
「どうしたんだ?」
友人たちと顔を見合わせ、窓から覗き込んだ。
何人かの女子が集まっている。
その中心にいたのは。
「刹那っ!?」
黒い頭。あの褐色。
家で寝ているはずの刹那が、何故か校門付近で女子に囲まれていた。
急いで壁にかけているコートを掴み、外に出る。
驚いたような顔の友人を後にし、校門に急いだ。
「ねえ、ボク。どこから来たの?」
「お兄ちゃんかお姉ちゃんに用があるのかな? 名前教えてくれたら、呼んできてあげるよ?」
きゃいきゃいと華やかに話しかけている女子を掻き分けると、泣きそうな顔で俯いている刹那がいた。
「刹那!」
「! ロックオン!」
ロックオンに気付くと、安心したような、我慢を超えたような顔をし、走ってきた。
こちらが抱き締めるよりも早く、腰にきゅ、と腕を回してくる。
よっぽど怖かったのか、少し震えている。
無理もない。この年頃の女の子は慣れてなさそうだし、きっと「かわい~」と色々撫で回されたはずだ。ロックオンですら未だに触れられる事に慣れてない刹那には拷問以外のなにものでもないだろう。
「よ~しよし。もう大丈夫だからな」
抱き締めて頭を撫でてやる。ようやくと言った風に硬い身体を弛緩させた。
「どうしたんだ刹那。何かあったか?」
いざと言う時の為に学校の場所は教えておいたがまさか本当に来るとは思わなかった。
身体を離すと、刹那はぷちぷちとボタンを外し始める。
「おい、刹那! 何してんだよ! てかそんな薄着できたのか!? 風邪引くだろ!」
よくよく見ると彼は長袖の薄いシャツと言う家での格好そのままだった。
急いで止めると、刹那は一言口にした。
「治った」
「へ?」
「傷が治った。ロックオンのおかげだ」
半分程見える身体にはもう包帯はなく、過去の名残の薄い後だけだった。
「あ……」
昼には包帯を替えるように言っていたが、その必要がなくなったことを報告しに来てくれたらしい。
思わず顔が綻びる。
「そっか良かったな。でもまだ肺炎もあるから、そんな格好で外出ちゃ駄目だぞ」
そう言ってコートを脱いで掛けてやると、慌てて刹那はコートを取った。
「これじゃロックオンが寒い」
「刹那が風邪ひくよりいいよ」
「……あのう」
そこまで言ってギャラリーに気付く。
数人の女子ばかりでなく、既に窓という窓から全校生徒の注目の的となっていた。そして数人の教師陣もどうすればいいか判らない様子で見守っている。
「……ニール、その子」
「あ、ええと……」
ロックオンに親戚がいないのは周知の事実だし、刹那の身元も実は知らない。
「ええと……」
「家内だ」
「ちょ……! 刹那!」
刹那の言葉に、一瞬にしてどよめきが辺りを包む。
「ちょ……、ニール、嫁!?」
「しかもそんな小さな男の子が?」
「犯罪だろ!」
「うらやましすぎるぞ!」
さまざまな言葉が頭上を飛び交う。あまりにアブノーマルな状況に思わず本音が出た何割かは明日から苦労するだろうな、と人事ながらにロックオンは思った。
「ニール!」
問い詰められ、ロックオンもどうかしていたかもしれない。刹那の泣きそうな目を見て思わず言ってしまった。
「刹那は、俺の嫁です」
歓声が辺りを包む。
「と、言うわけで俺今日帰ります。じゃ」
質問の嵐をと教師の尋問を避けるため、歓声が消える前にロックオンは刹那を抱き上げた。
「ロック……」
「大丈夫」
周りの反応についてこれてない刹那を安心させるように笑いかけ、教室へと駆け上がり、鞄を掴む。
「おい、ニール」
「俺、今日帰るから」
口早にそう言うと刹那にコートを着せ、何もかもの言葉から逃げるように足を速めた。
担任が来る頃には既に校門の前にいた。
「おい、にー……」
「じゃ、先生さよなら」
お幸せにー、と声が聞こえる。
少し顔が熱かった。
そして、言葉にしてから、何故か刹那の手が離しがたかった。
* * *
『刹那は、俺の嫁です』
勢いでそう言ってしまったが、実際にはそんな経緯はない。
むしろ判らないことだらけだし刹那も自分をそんなには思ってないだろう。
しかし、ロックオンは困った目で刹那を見た。
刹那はロックオンの視線には気付かず、魚のフライと格闘している。
可愛いな、とは思った。瀕死の状態で見たとき、死なせたくないと雨の中病院まで走った時も、早く目を覚まさないかと徹夜で看病していたときも。
初めて彼の目を見たときは、あまりに透き通った赤色に驚いた。
大切にしたい。手放したくない。そしてやっぱり……。
油のついた小さな唇が目に入った。
触れたい、と思う。いけないと判っていても、刹那がそれを望んでいなくても。
そっと手を伸ばして柔らかな頬に触れた。
驚いたようにこちらを見てくる紅い瞳。もう拒絶される事はなかった。思わず頬が緩む。
「ロックオン?」
どうかしたかと瞳が問う。
曖昧に笑うしかなかった。
「美味いか?」
手を離して問うと、戸惑いながらも頷いてくれる。
「しっかり食えな」
ロックオンの言葉を聞くと、もう一度魚のフライと格闘を始める。
あやすように頭を撫でる。
『刹那は、俺の……』
自分にとって刹那は何なのだろう。そして刹那にとって自分は。
少しでも、頼れる存在になれているのだろうか。
「俺、来月からここを出るから」
何も言わずに消えた弟。
過去の痛みが胸をよぎった。
刹那はここにいてくれると言った。しかしいつまで?
「ロックオン?」
堪えきれずに、ロックオンは刹那を抱き締めた。
「刹那は、俺の嫁だもんな」
甘えるように髪に顔を埋める。
目を白黒させる刹那が愛しくて、離せなくて。
「刹那、ずっと傍にいて」
思わず声が湿っぽくなる。
ロックオンの心情を判ってか判らずか、刹那ははっきりと言った。
「ロックオンが、それを望むなら」
食事の後に「家内なんて言葉どこで覚えたんだ?」とロックオンが問うと、刹那は「ロックオンの見てたテレビで言っていた」と答えた。
そう言えばドラマでそんなシーンがあったかもしれない。
「刹那、家内って意味判ってるか?」
「家族と言う意味だろう」
家族、と言う言葉に正直口元が緩みながらも、「実は妻限定で使うんだよ」とは言えなかった。
刹那の常識はちょっとずれているのかもしれない。
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刹那に「家内だ」って言わせたかっりしただけな感じです
ニールに「俺の嫁」って言わせたかっただけなんです。
後悔はしていません。
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