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最近”腐”の道に進みつつある女子
マイペースに更新していきます。
お題ー。
私の刹那はなんか良く泣くなぁ。
せったんは殆ど泣かない気がするんですが・・・
恋愛関係にはほとほと弱いと思います。
そんなせったん萌えwww
忘れ去られようとお題も完成させたいお。
赤で記しているのが今回のお題です。
臆病な恋で10のお題
1 通り過ぎたらほんのり甘い香り
2 声もかけられない 3
気がつけば頬真っ赤 4 友人に相談
5 目と鼻の先
6 自分でも分かる不器用さ
7 人込みに君だけ見えた
8 告白する勇気など私には・・・
9 溢れる切なさに眠れない
10 片思いだと思ったのに
つづきからどぞー。
8 告白する勇気など私には・・・
『好き』。そう意識したのはいつ頃からだろうか。いや、最初から好き嫌い云々で片付けられるモノではなかった。
気付いたら、傍にいた。そしてそれが、当たり前になった。
自分の傍に彼がいる。それだけの事で、周りの空気が違った。
居心地がよいそこは、その事実に気付くと、逆に居心地が悪くなった。
落ち着かない。彼に触れている、背中が、腕が。
理由が知りたかった。なぜ彼なのか。なぜ彼でないと駄目なのか。
そう思って、ついに。運命の日がやってきた。
「刹那って、ロックオンのこと好きなの?」
「……は?」
心配そうな瞳で見上げてくるトレミーのオペレーター、フェルトはそっと刹那に近寄るとそう言った。
意味が判らず、ぽかんと、口を開ける?
「嫌いではないが」
「そうじゃくて……」
困ったようにうつむく彼女を、刹那も困ったように見下ろす。
「えっと、なんていうか……」
一生懸命言葉を捜すフェルトを不思議な気持ちで見つめる。
「えと、刹那にとって、ロックオンて何?」
「質問の意味が判らないんだが……」
刹那と同じくらいフェルトも人付き合いが下手だ。口下手同士が無言で向かい合っていると、案の定話の種の男がひょこりと顔を出した。
「な~にフェルト困らせてんだ? 刹那」
「困らせてない!」
刹那の頭に顎を乗せて抱きつくように腕を回してくる。
刹那は怒声と共に振り払ったが、一瞬だけ、フェルトの表情が曇ったように感じた。
「フェルト、刹那に何の用だったんだ? こいつ聡いようで鈍いからな。ちゃんと言わなきゃ通じないぞ」
「ロックオン、矛盾してる」
くすり、と笑ってそう会話する二人を見ていると、胸の奥がひりひりと焼け付くような痛みを持ち出した。
さっと顔を曇らす刹那に、フェルトは「もういいの」と言って二人を後にした。
訳が判らなかった。胸に中の確かな痛みも彼女の言葉も。
しかし、胸に一つの言葉が突き刺さった。
『刹那にとって、ロックオンって何?』
自分にとって、彼は……。
いつも傍にいる存在。傍にいることが、当たり前になっている存在。
じゃあ、もしいなくなったら?
そこまで考えて、刹那の背中にぞわりと恐怖が撫でた。
刹那たちのいる環境は、常に死が隣り合わせだ。
死は、無慈悲なまでに平等で公平だ。
いくら刹那が渇望しても、その時が来れば、彼には二度とあえなくなる。
(……ん?)
ひとつ、不可解な事があった。
なぜロックオンの存在が渇望するほど必要なのだ?
なぜ二度と会えなくなっては困るのだ?
思考が次々にクエスチョンマークで埋まってゆく。
無言になった刹那を心配してか、ロックオンは刹那に抱きついたまま身体を揺すった。
しかし思考の海に水没した刹那は返事もせず、目線を足元に注いでいる。
「……刹那?」
どうした? と、頬を包み込むように両手で触れる。
「ロック、オン」
不思議と、唇が震えた。
ん? と優しげな顔が傾く。さらりと亜麻色の髪がこぼれた。
二の次が告げれなくて、唇を噛んだ。
『刹那って、ロックオンの事好きなの?』
フェルトの言葉が蘇る。
そうか、と重くなる思考の中刹那は漠然と思った。
自分は、ロックオンが大事なんだ。……大事になってしまったんだ。
離したくない。自分だけを見ていて欲しい。
そう考えて、ロックオンに申し訳なく思った。
きっと、彼にこの事を言えば、彼は受け入れてくれるだろう。
しかし、重荷になる。最大で、最低の。
ぽろり、と涙が一粒落ちた。
顔を覗き込んでいたロックオンに、驚きの色があらわになる。
ひとつ落ちると後から後から滝のように気持ちがあふれ出した。
「刹那?! どうした? どこか痛いのか」
優しく胸を撫でる言葉に、ずきん、ずきんと胸の奥がうずく。
痛い。
痛い。
胸の奥が痛くて痛くて堪らない。
『好きだ』。なんて。言える訳がない。
刹那は泣き顔を見られないように彼のシャツへと埋めた。
鼻の奥に慣れ親しんだ彼の匂いと、涙のしょっぱい匂いが混ざる。
頭の中が混乱していた。
ぐすぐすと泣き止まない刹那の頭に、そっと大きな手が置かれた。
「刹那……」
心配そうな顔から目を逸らす。
ふいに、ロックオンがちゅ、と刹那のまぶたへと唇を落とした。
何が起きたのか判らず、いまだ涙の止まらない瞳を彼へと向ける。
「痛いの痛いの飛んでいけー、てな」
ふわりと微笑む彼の顔を茫然と眺める。
ロックオンはその手を刹那の背中に回し、腕の中にしまいこんだ。
温かい彼の体温が布越しに伝わってくる。しかし、それ以上に刹那の頭が沸騰しそうだった。
「ロックオ……」
「大丈夫、刹那」
頭の上から声がかかる
「大丈夫、俺がついてるから」
胸の中が判らない感情でいっぱいになった。また涙が出てくる。
大丈夫。
そう言って何度も刹那の背中を撫でる。
好きだ、なんて。言えないけど。
今だけは、この温もりを離したくない。
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こういう話書いてると23話を思い出すと泣きそうになる。
ろっくおんのばかー;;
なんでせったんを置いて……っ!
同人では甘い話をいっぱい書くぞっ
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