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こんな日もあるさ
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晴れの国在住。
最近”腐”の道に進みつつある女子
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2010/11/04 (Thu)
もはや忘れ去られている気がするんですが地道に書き溜めたのでうpします。
お題ー。

私の刹那はなんか良く泣くなぁ。
せったんは殆ど泣かない気がするんですが・・・
恋愛関係にはほとほと弱いと思います。
そんなせったん萌えwww

忘れ去られようとお題も完成させたいお。



赤で記しているのが今回のお題です。




 

臆病な恋で10のお題

1 通り過ぎたらほんのり甘い香り
2 声もかけられない
3 気がつけば頬真っ赤
4 友人に相談
5 目と鼻の先
6 自分でも分かる不器用さ
7 人込みに君だけ見えた
8 告白する勇気など私には・・・
9 溢れる切なさに眠れない
10 片思いだと思ったのに


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つづきからどぞー。

 


 
 8 告白する勇気など私には・・・

『好き』。そう意識したのはいつ頃からだろうか。いや、最初から好き嫌い云々で片付けられるモノではなかった。
気付いたら、傍にいた。そしてそれが、当たり前になった。
自分の傍に彼がいる。それだけの事で、周りの空気が違った。
居心地がよいそこは、その事実に気付くと、逆に居心地が悪くなった。
落ち着かない。彼に触れている、背中が、腕が。
理由が知りたかった。なぜ彼なのか。なぜ彼でないと駄目なのか。
そう思って、ついに。運命の日がやってきた。
「刹那って、ロックオンのこと好きなの?」
「……は?」
 心配そうな瞳で見上げてくるトレミーのオペレーター、フェルトはそっと刹那に近寄るとそう言った。
 意味が判らず、ぽかんと、口を開ける?
「嫌いではないが」
「そうじゃくて……」
困ったようにうつむく彼女を、刹那も困ったように見下ろす。
「えっと、なんていうか……」
 一生懸命言葉を捜すフェルトを不思議な気持ちで見つめる。
「えと、刹那にとって、ロックオンて何?」
「質問の意味が判らないんだが……」
 刹那と同じくらいフェルトも人付き合いが下手だ。口下手同士が無言で向かい合っていると、案の定話の種の男がひょこりと顔を出した。
「な~にフェルト困らせてんだ? 刹那」
「困らせてない!」
刹那の頭に顎を乗せて抱きつくように腕を回してくる。
 刹那は怒声と共に振り払ったが、一瞬だけ、フェルトの表情が曇ったように感じた。
「フェルト、刹那に何の用だったんだ? こいつ聡いようで鈍いからな。ちゃんと言わなきゃ通じないぞ」
「ロックオン、矛盾してる」
 くすり、と笑ってそう会話する二人を見ていると、胸の奥がひりひりと焼け付くような痛みを持ち出した。
 さっと顔を曇らす刹那に、フェルトは「もういいの」と言って二人を後にした。
 訳が判らなかった。胸に中の確かな痛みも彼女の言葉も。
 しかし、胸に一つの言葉が突き刺さった。

『刹那にとって、ロックオンって何?』

 自分にとって、彼は……。
 いつも傍にいる存在。傍にいることが、当たり前になっている存在。
 じゃあ、もしいなくなったら?
 そこまで考えて、刹那の背中にぞわりと恐怖が撫でた。
 刹那たちのいる環境は、常に死が隣り合わせだ。
 死は、無慈悲なまでに平等で公平だ。
 いくら刹那が渇望しても、その時が来れば、彼には二度とあえなくなる。
(……ん?)
 ひとつ、不可解な事があった。
 なぜロックオンの存在が渇望するほど必要なのだ?
 なぜ二度と会えなくなっては困るのだ?
 
 思考が次々にクエスチョンマークで埋まってゆく。
 無言になった刹那を心配してか、ロックオンは刹那に抱きついたまま身体を揺すった。
 しかし思考の海に水没した刹那は返事もせず、目線を足元に注いでいる。
「……刹那?」
 どうした? と、頬を包み込むように両手で触れる。
「ロック、オン」
 不思議と、唇が震えた。
 ん? と優しげな顔が傾く。さらりと亜麻色の髪がこぼれた。
 二の次が告げれなくて、唇を噛んだ。
 
『刹那って、ロックオンの事好きなの?』

 フェルトの言葉が蘇る。
 そうか、と重くなる思考の中刹那は漠然と思った。
 自分は、ロックオンが大事なんだ。……大事になってしまったんだ。
 離したくない。自分だけを見ていて欲しい。
 そう考えて、ロックオンに申し訳なく思った。
 きっと、彼にこの事を言えば、彼は受け入れてくれるだろう。
 しかし、重荷になる。最大で、最低の。
 ぽろり、と涙が一粒落ちた。
 顔を覗き込んでいたロックオンに、驚きの色があらわになる。
 ひとつ落ちると後から後から滝のように気持ちがあふれ出した。
「刹那?! どうした? どこか痛いのか」
 優しく胸を撫でる言葉に、ずきん、ずきんと胸の奥がうずく。
 痛い。
 痛い。
 胸の奥が痛くて痛くて堪らない。
『好きだ』。なんて。言える訳がない。
 刹那は泣き顔を見られないように彼のシャツへと埋めた。
 鼻の奥に慣れ親しんだ彼の匂いと、涙のしょっぱい匂いが混ざる。
 頭の中が混乱していた。
 ぐすぐすと泣き止まない刹那の頭に、そっと大きな手が置かれた。
「刹那……」
 心配そうな顔から目を逸らす。
 ふいに、ロックオンがちゅ、と刹那のまぶたへと唇を落とした。
 何が起きたのか判らず、いまだ涙の止まらない瞳を彼へと向ける。
「痛いの痛いの飛んでいけー、てな」
 ふわりと微笑む彼の顔を茫然と眺める。
 ロックオンはその手を刹那の背中に回し、腕の中にしまいこんだ。
 温かい彼の体温が布越しに伝わってくる。しかし、それ以上に刹那の頭が沸騰しそうだった。
「ロックオ……」
「大丈夫、刹那」
 頭の上から声がかかる
「大丈夫、俺がついてるから」
 胸の中が判らない感情でいっぱいになった。また涙が出てくる。
 大丈夫。
 そう言って何度も刹那の背中を撫でる。

 好きだ、なんて。言えないけど。
 今だけは、この温もりを離したくない。

 

 

*********

こういう話書いてると23話を思い出すと泣きそうになる。
ろっくおんのばかー;;
なんでせったんを置いて……っ!
同人では甘い話をいっぱい書くぞっ

*********
 

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