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最近”腐”の道に進みつつある女子
マイペースに更新していきます。
てかうpして思うんですが、この小説どこまで需要あるんでしょう……
いいもん、所詮自己満さ( `Д´)ケッ
多分意識がなくなった自分をジルベルトが運んだのだろうが、意識ない間自分は何をしていたのだろうか、はたまた何をされたのだろうか。
表を歩けなくなるようなことがあったのではないであろうか。
彼等は口を揃えて「なにもしていない」と言っていた。しかしその前に顔を見合せて悪戯気ににまっと笑ったのが大変気になる。
「どうしてあそこで引き返さなかったんだ~…」
卓袱台に突っ伏していると、同居人のひとりのリタ=レーンが歩み寄ってきた。
「どうしたの? なんか疲れてるけど」
「あ~…」
リタは賢いので、意見を聞きたいのは山々だが、絶対変な目で見られると言う確証がある。というか、絶対ばれたくない。
若木色の瞳を向けてくるリタに、ライルはとりあえず嘆いといた。
「リタ。俺はもう人間的にダメかもしれない…」
「は?」
「汚れてしまった」
「は?」
リタは胡乱気に顔をしかめてライルを見る。
やっぱり通じないよな、とか思いながらライルは再び机に突っ伏す。まあ、通じても嫌なものがあるが。
「ちょっとライル大丈夫? きのこ生えそうよ?」
まともに心配してくれる声を聞いて、少し元気がわいた。リタはまだ常識があるほうだ。
「いや、大丈夫。そういえばリタ、昨日な懐かしい夢を見たぞ」
「え? どんな?」
「父さんの夢」
そう、意識がなくなってライルは、今は亡き父の夢を見た。夢の中で自分は幼い頃のままで。
笑って走り寄ると、大きな腕で抱き上げてくれた。
あの優しい胸の感触と頼もしい腕の力は、本当に夢だったのだろうかという程今も鮮明に残っている。
あの腕の中で、ライルは大変幸福で。
首に腕を回す。落ちそうになると、背中を抱きとめて優しく頭を撫でてくれた。
「……そう」
本当に嬉しそうにするライルを見て、リタも幸せそうに笑った。
リタが立ち去った後、ライルはそっと唇に触れた。
ジルベルトにキスをされたとき、不覚にも気持ち良いと感じてしまった。腕の力が、心地よかった。
体が熱くなっていく。
「ったく、ジルベルトが来てからペースが崩れっ放しだ…」
風鈴が、ちりんと音を立てた。